そぞろごと

本、鉱物、音楽、etc.

クチャラーにはなるまいぞ

私は外食においてクチャラーに遭遇する率が高い。あれにはうんざりするね、こっちの飯までまずくなってくる。

だいたいクチャラーは外見的にも下品なおっさんが多い。まあ、一事が万事、といったところか。ああはなりたくないものだといつも思う。

とはいうものの、クチャラーにしても、ことさら他人に不快感を与えてやろうと思ってああいう食い方をしているわけではないだろう。意識のコントロールを離れたところで、クチャクチャと音が出てしまうのに気がつかないだけだ。

最近ギターを弾いていて、ギターにもクチャラー同様の「無意識の不快な音」が混ざることに気がついた。原因は左手のフィンガリングの不手際にある。つい隣の弦に爪をひっかけたり、指を弦から離すときにこすってしまったりと、雑音の出る可能性はいくらもある。

エレキでは音も大きいし、フィンガリングも雑(よくいえばダイナミック)なので、右手はたいていミュートしている。つまり弾かない弦を右手の腹で押さえて、音が出ないようにしているのだ。こうしておかないと、ビロビロ、ピラピラ雑音が出て聞き苦しいったらありはしない。

アコギでもそうやれば雑音は少なくなるだろう。しかし、アコギを右手でミュートすると、アコギ特有の豊かな共鳴が死んでしまう。弦振動はなるべく長く響かせておいた方が、弾いてるほうも楽しい。だから、基本的に右手は浮かせたままだ。当然ミュートはできない。

ではどうするか。可能なかぎり、左手の運指をなめらかにするほかない。それと、左手の指先でやるミュート。雑音が出たな、と思った瞬間に指先で弦に触れて、その音だけ消す方法だ。これはせこいといえばせこい技だが、やらないよりはましだろう。

だいたいうまい人は演奏フォームも美しいので、われわれも鏡で左手を見ながら、なるべくなめらかに指が動くよう、練習するほかない。鏡を見ながらの練習は、ギターの場合、とても効果的だと思う。自分でもほれぼれするような演奏フォームを身につけたとき、ギタークチャラーから完全に脱却している自分を見出すだろう。