そぞろごと

本、鉱物、音楽、etc.

コーヒー考

酒もタバコもやらないので、コーヒーばかり毎日飲んでいる。最近ようやっとフレッシュを入れないほうが(つまりブラックのほうが)うまいと感じられるようになって、これで私のコーヒー遍歴も最終段階に入ったような気がしている。ところで、毎日無反省にが…

ドラムについて思うこと、その二

宅録にスネアを導入してみたが、やはり慣れない楽器なので、どうも他楽器とのバランスがわるい。もちろん、たんにリズムを送り出す役目だけにとどめておくのなら、いまの状態でもとくに問題はないが、そこは楽器オタクの悲しさで、宅録そっちのけでスネアに…

ドラムについて思うこと

宅録に興味をもつと、どうしても視野に入ってくるのが打楽器だ。もちろん、打楽器のデジタル音源は数限りなくあって、そういうものを使うほうが DTM としての完成度は高くなるのかもしれないが、生楽器を演奏の主体とするのなら、やはりアコースティック打楽…

人もすなる宅録というものを

われもしてみんとて、機材一式購入した。といっても、そんなにお金はかからない。2万円でおつりがくる程度。これでちゃんとした録音ができるのだから、ありがたい時代になったものだ。そもそもなんで宅録などに手を出したかといえば、前に企画したバンド内…

メタ・コレクター

樋口一葉のたけくらべの原稿がオークションにかけられ、けっこうな値段で落札されたとのこと。ううむ、いったいどういう人が落札したんでしょうね。前所有者は飲食店の経営者で、「価値のわかる人に譲りたい」とのことでオークションに出品したらしい。価値…

山崎俊夫「夜の髪」

奢灞都館から出た作品集の第五巻をようやっと入手。4巻まではわりと楽に手に入ったが、最終巻がなかなか見つからない。諦めて図書館で借りようか、とも思ったが、けっきょく定価の倍ほどのお金を払って購入することにした。しかしまあこれは買っておいてよ…

PPMの世界観

最近よく見かけるような気がする言葉に、「世界観」というのがある。われわれ旧弊人からすると、世界観といえばドイツ語のヴェルトアンシャウウングの訳語であって、もともとは哲学用語なのだが、それがだんだん拡張されて、人生観やら価値観というような意…

エロチックな愛とアガペチックな愛

エロスとアガペーというのは、愛のふたつの様態として、よく対比的に使われる。しかしわれわれ日本人としては、両者がどう違うのか、よく分りませんよね。まあ、違いが分らないというのは、分らなくてもいいということなので、とりあえず置いといて、先へ進…

音楽におけるヴァンピリズム

ギターを手にしてすでに半年が過ぎた。なんという早さだろう。ついこの間始めたばかりのような気がしていたが……いっぽうこの半年間、私の本来的な楽器であるベースにはほとんど触っていない。本妻をほっぽらかして愛人に熱をあげている男のようで、内心忸怩…

クリスマスに

いつも買っているコーヒー屋のスタンプカードが満杯になったので、この機会にふだんは買わないキリマンジャロでも買うか、と店に行ったら、200gで4,000円超えという驚異的な価格にたじたじとなった。高いとは思っていたが、まさかここまでとは……とても手が出…

エドガー・ポーの世界

仕事が忙しくて更新どころじゃなかったが、ここへきてなんとか落ち着きそうだ。で、この前見たDVDの話から。ジャン・エプスタンの「アッシャー家の末裔」、これはだいぶ前に Youtube で見て、いずれはちゃんとしたDVDで、と思っていた。今回買ったものがちゃ…

デマントイド・ガーネット

12月の鉱物ということでアゼルバイジャン産の柘榴石を買った。売り手によれば、デマントイド・ガーネットという名前らしいが、はたしてこれが正しいかどうか、産地も含めてはっきりとはわからない。 Demantoid Garnet - Belqeys Mountain, West Azerbaijan …

クイーンと「ミュージックライフ」

クイーンを扱った映画が公開されているらしく、その関連でか、こういう動画がアップされていた。 私はこれで東郷かおる子さんの顔を初めて知った。名前と、それから文章は、大昔にミュージックライフで知っていたが……それにしても、なんという懐かしさだろう…

ルイ・マル「地下鉄のザジ」

これも大昔見たものの再鑑賞。コメディはアメリカのものがダントツでおもしろいが、フランスもなかなかやりおるわい、といったところか。そういえば、私がはじめてパサージュなるものを知ったのもこの映画の中でだった。そのときは、こんな夢のような商店街…

ルイス・ブニュエル「小間使の日記」

をDVDで見る。今回は原作を押さえていたので、30年前に見たときほど五里霧中の感じはなかった。むしろ分りやすすぎるくらいだ。冒頭の、馬車での出迎えのシーン。ここでいきなりのジョゼフ登場に面食らうが、しかしこのバカボンパパみたいなおっさんがジ…

オクターヴ・ミルボー「小間使の日記」

ルイス・ブニュエルの「小間使の日記」。これは大昔にビデオで借りて見たことは見たが、いまとなっては内容をまったく思い出せない。まあ、この映画に限らず、ブニュエルの映画はどれもみな夢のなかの出来事のようで、あとから思い出そうとしてもうまく行か…

蒐集という呪縛

いっとき鉱物に熱中しかけたような気がしたが、文字どおり気がしただけで、あれはつまるところこれまでのネットオークションでものを買う習慣がずるずると尾を曳いていただけのことだ。この前ちょっと触れた、fuckin' FossilEra での失敗が、その習慣にとど…

矢野目源一の肖像

矢野目源一の幻の詩集「光の処女」がネットでも見られるようになって、とうとうそういう時代がきたか、という感をつよくしている。彼の詩集「光の処女」と「聖瑪利亜の騎士」は、何年か前にテクストファイルを作成してネット上に流したことがある。電子テク…

鉱物蒐集のつづき

今月買った鉱物五点。前回触れたごたごた騒ぎの最中に、こちらもまた大幅に遅れて到着したので、もう通販で外国から品物を取り寄せるのが心底うっとうしく感じられて、その萎えた心持がそのまま商品に投影された結果、ひどく興味の薄い、価値なきもののよう…

FossilEra

化石や鉱物好きの人はたぶん知っている、FossilEra というアメリカの店。最近ここで買い物をしてひどい目にあった。その顛末を書こうかと思ったが、めんどくさいのでやめておく。他人にはたいして興味をもってもらえそうにないしね。いずれにせよ、この店で…

男性と女性の行動様式

高山宏に「殺す、集める、読む」という題のエッセイ集がある。私はまだ読んでいないが、この題名だけでもうなってしまう。さすが学魔といわれるだけのことはあるな、と。しかし、よくよく眺めてみると、「集める」と「読む」とを並べるのは、同義語反復の嫌…

私の好きなJポップ

弟が私のカセットデッキを欲しいというので、「いいよ」とくれてやった。うちには少なからぬカセットテープがあるが、もうそういうものを聴くこともほとんどないし、なにか気になる曲があれば、Youtube で検索すればたいていのものは出てくる。そういうもの…

ガボール・ザボについて

私の知り合いに、CDは一回しか聴かないという人がいる。理由を訊けば、CDというものは最初に聴くのが感動のピークであって、2回目以降はその感動がだんだん薄れるだけなので、一回だけで十分だ、ということらしい。これは私の聴き方とは正反対だ。私は一枚の…

アンモナイト熱の再燃

鉱物の次はアンモナイトだ。最近買ったふたつの標本は久々の当りだった。 Hoploscaphites nicolletii & Deshayesites deshayesi ホプロスカフィテスは北米サウスダコタの産、デスハイエシテスはロシアの産で、どっちも母岩つきなのが私には目新しい。マダガ…

鉱物愛の復活

さる得意先から回収してきたゴミのなかに、パワーストーンに関する本が大量に混ざっているのを発見した。私:「へえ、この手の本ってけっこういろいろ出てるんですねえ」 同僚:「それだけ頭のおかしいやつが多いってことですよ」その言葉をきいて、なるほど…

タイトル変更

五年ほど前にやっていた自分のブログを読み直す。五年前といえば、自分のなかではそれほど昔というわけではないが、記事を読むと、ほとんど記憶から抜け落ちているような、薄ぼんやりとした過去の事象や心象の羅列であり、この五年間でいかに自分が変ってし…

ギターをふたたび手にして

先日(6月19日)ヤフオクにてギターを買った。初めは千円くらいで売ってないかな、と思って見ていたが、さすがにそんなに安いのはない。けっきょくはそれなりの金額のものを購入。ギターを弾くなんて30年ぶりくらいになるだろうか。ベースやコントラバスを弾…

田島裕子「あざやかに生きて」

たった一回聴いただけの曲が、なぜか執拗に記憶にとどまり続けることがある。たとえば私の場合、田島裕子の「あざやかに生きて」がそれだ。じつはこの歌手名も、曲名も、知ったのはつい最近のことで、私のなかでは長いこと「しなやかに生きて」という誤った…

金原ひとみ「蛇にピアス」

「かたち三昧」に導かれて手にとった本。高山氏はフィグーラ・セルペンティナータつながりで、蛇と名のつくものはいちおうチェックしないと気がすまないらしい。同様の性癖は私にもあるので、氏の気持はよくわかる。が、しかし、よりにもよって金原ひとみの…

ホッケの本の余白に

サンタナの名曲に哀愁のヨーロッパというのがあるが、私の場合は郷愁のヨーロッパだ。ヨーロッパというものがもはやノスタルジーの対象でしかなくなっている。先日読んだ「かたち三昧」に導かれるようにして、本棚からホッケの「迷宮としての世界」を取り出…